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[1]関係詞総論

[1-1]関係詞になるもの

[1-1-1]関係代名詞になるのはすべて名詞句である。名詞句であれば、主語、目的語だけでなく、補語、前置詞の目的語であってもよい。

It is the nickname (which/that) he called me (← so) when I lived with him.(目的格補語)
それは彼と一緒に住んでいるときに彼が私を呼んだ愛称だった。

This is the point (which/that) we should pay attention to (← it) most carefully.(前置詞の目的語)
これが最深の注意を払わなければならない点だ。

[1-1-2]関係副詞になるのはすべて副詞句である。

That was the apartment where I had lived with her (← there).
それが私が彼女と住んでいたアパートだった。

[1-2]すべての関係詞、関係詞節は先行詞と引き離されることがある。特に主語が先行詞のとき、主語が長くならないように、関係詞節は後回しになることが多い(文末重心の原則)。

It's just that something's happened that worried me.
心配なことが起こっただけです。

上の例文では、that節の中で主語である先行詞と関係詞節が引き離され、文末重心の原則が働いている。

The day will come when you'll regret it.
君がそれを後悔する日が来るだろう。

[1-2-1]ただし、このときは関係詞は省略できない。

The paper (/which/that/) I had submitted to Science did not cause a great sensation.=
The paper did not cause a great sensation /which/that/ I submitted to Science.私がサイエンスに投稿した論文は大きな反響を呼ばなかった。

[1-3]制限用法で関係詞節によって修飾される先行詞には、唯一のものとして限定される場合は、定冠詞相当語句が付き、唯一のものとして限定されない場合は、不定冠詞相当語句(無冠詞を含む)が付く。

The econmist who opposed that policy for the first time made a speech.(その政策に初めて反対した経済学者は唯一のものとして限定される)
その政策に初めて反対した経済学者が演説した。

A economist who opposed that policy made a speech.(その政策に反対する経済学者は何人かいた)
その政策に反対する経済学者の一人が演説した。

[1-3-1]慣用句として名詞句が無冠詞である場合も、関係代名詞の制限用法では冠詞が必要になる。

He greeted me with warmth.(慣用句として無冠詞)
彼は私にあたたかく挨拶した。

He greeted me with a warmth that was surprising.(唯一のものとして限定されないので不定冠詞)
彼は驚くべき暖かさで私に挨拶した。

He greeted me with the warmth that I was accustomed to.(唯一のものとして限定されるので定冠詞)
彼はいつもの暖かさで私に挨拶した。

[1-4]関係詞と疑問詞の区別について、明らかに区別される場合と、両様にとらえられ意味が少し異なる場合がある。

I do not know where he lives.(疑問詞)
彼がどこに住んでいるか私は知らない。

They asked me what I knew.(疑問詞または関係詞)
彼らは私が知っていることを尋ねた(聞いてみると私が知っていることだった)。(関係代名詞)
彼らは私が何を知っているか尋ねた。(疑問詞)

[1-4-1]疑問詞が関係代名詞の先行詞になることがある。その場合は関係代名詞として that を用いることが好まれる。

She could not imagine what the massive, empty room might offer that would serve her research.(関係代名詞 that の先行詞は疑問詞 what)
彼女の研究に役立つ何をその巨大な空室が提供するか、彼女は想像できなかった。

[2]関係代名詞

[2-1]二個以上の関係代名詞が使用可能な場合の使用頻度

[2-1-1]関係代名詞が関係節の主語のとき、

[2-1-1-1]先行詞が人の場合、who, thatが可能で、who が普通で that は略式体。

[2-1-1-2]先行詞が物の場合、which, that が可能で、that が普通で which は格式体。

[2-1-2]関係詞が関係節の動詞の目的語のとき、
[2-1-2-1]先行詞が人の場合、who, whom, that, 省略 が可能で、①省略②that③whoが普通体、whom は格式体。

[2-1-2-2]先行詞が物の場合、which, that, 省略 が可能で、①省略②that が普通、which は格式体。

[2-1-3]関係代名詞が関係節の中の所有格のとき、

[2-1-3-1]先行詞が人の場合、whose だけが可能。

The girl whose photograph you saw is not here.
あなたが写真を見た女の子はここには居ない。

The girl whose eyes you admire is my cousin.
あなたが目がきれいだと言っている女の子は私の従妹です。

[2-1-3-2]先行詞が物の場合、of which と whose が可能で whose が普通で of which は格式体。of which について語順が以下のようになるのが普通。

[2-1-3-2-1]関係代名詞句が目的格のとき、

He mentioned a book the title of which I can't remember now.
今は私が題名を思い出せない本について彼は触れた。

[2-1-3-2-2]関係代名詞句が主格のとき、

He mentioned a book of which the title has slipped my memory.
題名が私の記憶にない本について彼は触れた。

[2-1-4]関係代名詞が関係節の中の前置詞の目的語のとき、

[2-1-4-1]先行詞が人の場合、

前置詞+whom(前置詞随伴)、/whom/who/that/省略/ - 前置詞(前置詞残留)が可能で、前置詞随伴は格式体、前置詞残留が普通である。前置詞残留の中では ①省略②that③who が普通、whomは格式体。

[2-1-4-2]先行詞が物の場合、

前置詞+which(前置詞随伴)、/which/that/省略/ - 前置詞(前置詞残留)が可能で、前置詞随伴は格式体、前置詞残留が普通である。前置詞残留の中では、①省略②thatが普通、whichは格式体。

He is respected by the people (that) he works with.
彼は一緒に働いている人々から尊敬されている。

That is the house (that) he was born in.
あれは彼が生まれた家です。

The child could believe in the things her mother made pictures of.
その子は母親が描くものをいつも信じることができた。

[2-1-4-3]句動詞では、前置詞+関係代名詞(前置詞随伴)とせず、前置詞を残留させなければならない。

That's the girl he is running after.
あれが彼がしきりに口説いている娘です。

[2-1-4-4]前置詞+関係代名詞(前置詞随伴)が普通の場合。疑問詞についても同様である。

[2-1-4-4-1] beyond, round, opposite, beside, during, between などの in, on, at, of などと比較すると稀な前置詞においては前置詞随伴が普通。だが、それらの前置詞においても残留させる傾向が強くなっている。

The man opposite whom I am sitting has a new book.
私が向かいに座っている男は新刊書を持っている。

[2-1-4-4-2]以下のような部分を表す of においては前置詞随伴が普通

[2-1-4-4-2-1]不定数詞を含む数詞(some, most, etc)+of+名詞においては前置詞随伴が普通。

She hurried home to feed the cats, /one of which/of which one/ had just had kitten.
彼女は猫にエサをやるために急いで家に帰った。そのうち一匹が子猫を産んだばかりだったので。

I met several hikers, /two of whom/of whom two/ were university students.
私は数人のハイカーと会い、そのうちの二人は大学生だった。

[2-1-4-4-2-2] the+最上級+of+名詞においては前置詞随伴。

The children, the tallest of whom could not reach the shelf where the cookies were, went to look for something to stand on.
それらの子供たちは、一番背の高い子でもクッキーが閉まってある棚に 届かないので、踏み台になるものを探しに行った。

[2-1-4-4-3]先行詞が時間の場合は前置詞随伴が普通。

Newton was born in 1642, the year in which Galileo died.
ニュートンはガリレオが死んだ1642年に生まれた。

[2-1-4-4-4]先行詞が様態であり、前置詞+名詞(特に抽象名詞)が様態の副詞句を形成している場合。

The courage with which he faced his enemy was truly inspiring.
彼が敵に立ち向かった勇気は実に凄いものだった。

The pen I wrote the letter with has a steel nib.(「ペンで」は様態ではない)
私がその手紙を書いたペンには鋼鉄のペン先が付いている。

[2-2] that が好まれる場合。ただし、以下の場合でも先行詞が人で関係代名詞が主語の場合は who のほうが普通。また、関係代名詞が動詞、前置詞の目的格、補語の場合は省略されるほうが普通。

[2-2-1]先行詞が最上級の形容詞や the first, the last, the only, the very などの最上級類似の形容詞に修飾されている場合。

He is the greatest man /who/that/ has ever lived.
彼は不世出の偉人だ。

This is the best hotel (that) I know.
これは私が知っている一番いいホテルです。

He was /the first/the last/ boy /who/that/ arrived.
彼が最初に/最後に到着した少年だった。

This is the very thing (that) I want.
これこそがまさに私が欲しいものです。

He was the only one /who/that/ noticed it.
彼はそれに気づいた唯一の人だった。

[2-2-2]先行詞に all, every, some, no, none, little, few, much などの不定の数量詞が付いている場合。

Is there anything (that) I can do for you.
何かしてあげることがありますか。

There was little that interested me at the show.
そのショーで私の興味を引くものはほとんどなかった。

[2-2-3]疑問詞を先行詞とする場合を含めて疑問詞の後に来る場合。

Who that knows him doesn't love him?(先行詞は who)
彼を知っている人で彼を愛さない人がいるだろうか。

Which is the car that hit you?(先行詞は the car だが、疑問詞の後に来る)
君にぶつかった車はどれですか。

[2-2-4]先行詞が人と物のとき。

The people and manners (that) he describes will be unfamiliar to most of his readers.
彼が描写している人々と習慣はほとんどの読者に馴染みがないだろう。

[2-2-5] to be が省略されている場合を含めて関係代名詞がbe動詞の補語になっている場合。

He's not the man (that) he used to be.
彼はかつての彼ではない。

I am not the fool (that) you thought me (to be).
私は君が思ってたような馬鹿ではない。

[2-3]関係代名詞が省略可能な場合。

[2-3-1]関係代名詞が関係節の中の動詞の目的語、残留した前置詞の目的語、補語になっている場合。

The man (that) I gave the money to has died.(残留前置詞の目的語)
私がそのカネをあげた男は死んでしまった。

He is not the man (that) he once was.(主格補語)
彼はかつてのような男ではない。

You were never the girl (that) I thought you (to be).(目的格補語)
君は私が思っていたような娘ではなかった。

[2-3-2]関係詞が主語になっているときで以下の場合

[2-3-2-1]関係代名詞が関係節中の There is S構文の主語Sになっているとき

It's the only one (that) there is in the shop.
この店にあるのはそれだけです。

[2-3-2-2]強調構文で

It isn't everybody (that) can do that.
誰もがそれをすることができるわけではない。

It is not every girl (that) gets a chance like that.
どの少女もそのような好機を得られるわけではない。

That is our boss (who/that) just went out.
今出て行ったのは社長だ。

[2-3-2-2補足]強調構文では、関係代名詞が動詞の目的語、残留前置詞の目的語、補語のときも関係代名詞は省略されえ、関係副詞のthat も省略されえるので、結局、すべての場合で省略されえることになる。

It was the window (that) he broke yesterday.(関係代名詞が目的語)
彼が昨日、壊したのはその窓だった。

It was yesterday (that) he broke the window.(that は関係副詞)
彼がその窓を壊したのは昨日だった。

[2-3-2-3]先行詞が「/There/Here/ is S」のSのとき。

There is no one (that) works harder than you.
君のような勤勉家はいない。

Here is a little book (that) will tell you how to raise roses.
ここにバラの育て方を教えてくれる小冊子があります。

自由関係代名詞または関係形容詞 what

[3]関係詞 what の分類

先行詞を含む関係代名詞を「自由関係代名詞」とも呼べる。what の意味用法を以下のように分類できる。

① the things などの一般的な物を指す名詞を先行詞として含み、外部に先行詞をもたない what。
② anything that「どんな~も」に書き換えらえる what。
③ any A that などにおける、any に相当する関係形容詞。

[3-1] the things などの一般的な物を指す名詞を先行詞として含み、先行詞を外部にもたない what。

That's what made me what I am today.
それが私を今日の私にしてくれたものです。

上の例文では what が導く関係節 what made me what I am today の中に、what が導く関係節 what I am today がある。

He was not what he was ten years ago.
彼は十年前の彼ではなかった。

Do what you think (to be) right.
Do what you think is right.
正しいと思うことをしなさい。

[3-1-1] what は 単数なら that which、複数なら those which と書き換えられる。人で複数ならば、those who に書き換えられる。that who は不可である。それらを all (of), none of などで修飾することは可能である。

All those who didn't agree with the Sandinista policies were subjected to confiscation or imprisonment.
サンディニスタの政策に賛同しないものは皆、没収か投獄に処せられた。

[3-2] anything that, whatever, any - that, as much as に書き換えられる what

I will do /what/anything that/whatever/ I can.
私にできることは何でもします。

Give me /what/as much as/ there is.
あるだけのものを全部わたしに下さい。

[3-3] any A that などにおける、any に相当する関係形容詞。little, few がついて「少ないながらも」という意を添えることがある。

I'll lend you what (few) books I have on the subject.
そのテーマに関して私の持っている本は(少ないながらも)どれでもお貸しします。

He collected what (little) information he could find.
彼は(少ないながらも)見つけられるだけの情報を集めた。

What (few) friends he had helped him.
(少ないながらも)彼の友達は皆、彼を助けた。

Show me /what books/all the books that/ you have.
もっているどんな本も見せてくれ。

[3-4]疑問詞の what と関係詞の what の区別がつかないことがある。だが、意味が少し異なる。

He discovered what she had brought home.
関係代名詞なら、彼女が持ち帰ったものを見つけたことになり、持ち帰ったものを自分で見ている。疑問詞なら何を持ち帰ったかを知ったことになり、持ち帰ったものを自分で見たのではなく彼女から聞いたのかもしれない。

[3-4-1]疑問詞に else は付くが、関係代名詞・関係形容詞には付かない。

Ask him what else I can do.
私が他に何ができるか彼に聞いてください。

[3-5]関係代名詞 what を含む慣用表現。

[3-5-1] what is called, what /we/you/they/ call。「いわゆる」

He is what you call a walking dictionary.
彼はいわゆる生き字引だ。

[3-5-1-1]あくまでも関係代名詞制限用法なので、×He is, what is called, a man of culture. や×He is a man of culture, what is called. は不可

[3-5-2] A is to B what C is to D。「AとBの関係はCとDの関係と同じだ」 この what は as と置き換え可能である。as を用いるほうが文法的には適切。what を用いるのは慣用的である。

Romantic comedies are to love /what/as/ porn is to sex and Rambo is to war.
恋愛喜劇と愛は、ポルノとセックス、ランボーと戦争のようなものだ。

[3-5-3] , and what is 比較級,。「さらに~なことには」

She is pretty, and what is better still, very kind.
彼女は美人だし、さらによいことには、とても親切だ。

[3-5-4] what with A and (what with) B。「AやらBやらで」

The go-go years of global growth, fed by trade expansion and China's amazing economic success, may be over, what with China's growth slowing and (what with) trade wars igniting everywhere.
貿易の拡大と中国の驚異的な経済的成功に促された世界の成長の活気あふれる時代は、中国の成長の鈍化やらいたるところでの貿易戦争の勃発やらで、終わったのかもしれない。

[3-5-5] and what have you 「~など」

The shelves were crammed with books, documents, and what have you.
棚は本や書類やその他そういったもので詰まっていた。

[3-6]先行詞を含み、外部に先行詞をもたない関係代名詞、つまり、自由関係代名詞を挙げると、what の他に whoever, whichever, whatever がある。それらは、複合関係詞代名詞でもある。それらは複合関係詞の章で説明する。

[3-7]だが、略式体では what が先行詞をもち、which, that と等価になることがある。

They follow all my steps and everything /that/what/ I do.
当局は私のやることすべてを監視している。

[4]関係形容詞 which

[4]先行詞を外部にもち、または、先行詞を含み、名詞を修飾する関係詞を関係形容詞と呼べる。関係形容詞には、what, which, whatever, whichever がある。what は[3]で説明した。whatever, whichever は複合関係詞の章で説明する。

[4-1] which+名詞の形で、先行詞が何に属するかを明示し、先行詞の混乱を防ぐ。非制限用法のみで用いられる。
Almost all businessman wore gray suits, which color was popular then.(先行詞は灰色という色である。which color ではなく、which だけなら、灰色のスーツが先行詞になってしまう)
ほとんどすべてのビジネスマンが灰色のスーツを着ていた。それはその色が当時、人気があったからだ。

They may refuse to follow the agreement, in which case we shall have to take more drastic action.(先行詞は前の節全体)
彼らは協定に従うことを拒絶するかもしれない。その場合わたしたちはもっと極端な行動を取らなければならないでしょう。

[4-1-1] who または which の所有格としての whose と関係形容詞としての which の違いに注意。後者では先行詞と which が修飾する名詞が同格の関係になる。

Their ship was driven away to an island, whose name was unknown to them.
彼らの船はある島に流されたが、その名前を彼らは知らなかった。

Their ship was driven away to one of the Shetland Islands, which name was unknown to them.(Shetland Islands という名前)
彼らの船はシェットランド諸島の一つに流されたが、その名前(シェットランド諸島)を彼らは知らなかった。

[5]関係副詞

[5]関係副詞は、when, where, why, how の4種類である。関係詞節中の副詞句が関係詞になったものである。いずれも that で代用されえる。非制限用法でも用いることができるのは when, where である。

[5-1]先行詞が時間の場合。頻度の比較。

①when が普通で、②/that/省略/ - /前置詞なし/前置詞あり(前置詞残留)/は略式体、③前置詞+which(前置詞随伴)は格式体、④which - 前置詞あり(前置詞残留)は稀。②において、前置詞なしでは that は関係副詞であり、前置詞ありでは that は関係代名詞である。

次の例文は上ほど普通である。

That was the day when he left.
That was the day he left.
That was the day he left on.
That was the day that he left on.
That was the day on which he left.
それは彼が去った日だった。

The day will come when you'll regret it.(文末重心の原則により先行詞と関係節が離れている)
君がそれを後悔する日が来るだろう。

[5-1-1]先行詞がそれだけで副詞句になっているときは②③において前置詞は義務的に省略される。

He questioned her the moment (that) he arrived (×at).(the moment は副詞句)
彼は到着するとすぐに彼女に質問した。

このような場合、the moment (that)は接続詞ともとらえられる。それについては接続詞の章で説明する。

[5-2]先行詞が場所の場合

①whereが普通、②/that/省略/ - 前置詞(前置詞残留) は略式体、③which - 前置詞(前置詞残留)は格式体、④前置詞+which(前置詞随伴)は稀。②③のとき残留した前置詞が省略されることは後述の例外を除いてない。

以下の例文は上ほど普通である。

That is the office where he works.
That is the office he works at.
That is the office that he works at.
That is the office which he works at.
あれは彼が働いている会社です。

[5-2例外]先行詞が place などの一般的な場所の意味をもつ語の場合は②③において前置詞が省略されることがある。

That's the place (that) she works (at).(一般的な場所)
あれは彼女が働いている場所です。

We need a house (that) we can stay at a few days.(一般的な場所でない)
私たちは二三日泊まれる家を必要とする。

[5-3]先行詞が reason(理由)の場合、①the reason why ②the reason (whyなし) ③(the reasonなし) why ④the reason that ⑤the reason for which が可能。②が最も普通。

That is the reason /why/that/省略/ I came.
それが私が来た理由です。

[5-4]先行詞が way の場合は、①the way (how なし) ②(the way なし) how ③the way that ④the way in which が可能。①が最も普通。the way how は廃語である。

That's the way (that) I was rescued.
そのようにして私は救出された。

It is impossible for all members of a nation to know one another (in) the way villagers knew one another in the past.
かつて村人が互いを知っていたように国家のすべての構成員が互いを知ることは不可能である。

[5-5]先行詞が case の場合、①where ②when ③in which が可能。①が普通。

There are cases /where/when/in which/ this rule does not hold.
この規則が当てはまらない場合がある。

There are cases /where/when/in which/ a casual remark cuts deep.
何気ない言葉が身に染みることがある。

[5-6]先行詞が situation, circumstance の場合、①where ②in which が可能。①が普通。

It's a situation where something has to be done.
今は何か手が打たれなければならない状況だ。

[5-7]関係副詞 when, where, why, how は、それぞれ先行詞として time, place, reason, way などの時、場所、理由、方法を表す一般的な名詞句を含みえる。つまり、when, where, why, how は、自由関係副詞でもある。さらに、それらの名詞句を含む副詞句をも含みえる。
つまり、when, where, why, how を含む関係詞節は、名詞節にも副詞節にもなりえる。名詞句を含んだ場合に名詞節になり、副詞句を含んだ場合に副詞節になる。

When the cherry blossoms come out is a lovely time of year.(when は the time を含み、下線部は名詞節(主語)である)
桜の花が咲く頃は美しい季節だ。

Sunday is when I am free.(when は the time を含み、下線部は名詞節(補語)である)
日曜日は私が暇なときだ。

That's why I came.(why は the reason を含み、下線部は名詞節(補語)である)
それが私が来た理由です。

That's how he did it.(how は the way を含み、下線部は名詞節(補語)である)
そのようにして彼はそれをした。

He's changed a great deal from when I used to know him.(when は the time を含み、下線部は名詞節(前置詞 from の目的語)である)
彼は私が知っていた頃からずいぶん変わった。


Something exploded a few meters away from where we were standing.(where は the place を含み、下線部は名詞節(前置詞 from の目的語)である)
私たちが立っていたところから数メートルのところで何かが爆発した。

I'll take you where we shall get a better view.(where は to the place を含み、下線部は動詞 take を修飾する副詞節である)
君をもっと見晴らしのよいところに連れて行ってあげよう。

He found his camera where he left it.(where は in the place を含み、下線部は動詞 find を修飾する副詞節である)

彼は置き忘れたところでカメラを見つけた。

Do it how you can.(how は in the way を含み、下線部は動詞 do を修飾する副詞節である)
どのようにでもやりなさい。

Electronic eavesdropping had played a major role in how he had gathered his astonishing array of secret knowledge.(how は the way のみを含み、下線部は名詞句であり前置詞 in の目的語である)
彼が驚くべき秘密の情報を集めた方法においては電子的な盗聴が大きな役割を果たしていた。

[5-8]非制限用法がある関係副詞は、when と where である。

We went on to Paris, where we stopped for a week.
私たちはさらにパリに行き、1週間滞在した。

[5-8-1]非制限用法の when は前の句、節を先行詞としえる。「するとそのとき」のような意味になり、接続詞のようになる。

I was about to go out, when it began to rain.
外出しようとしていると、雨が降って来た。

疑似関係詞

[6]主として前置詞または接続詞として用いられるが、先行詞をもつまたは先行詞を含む、関係節で文の要素になりえる…など関係代名詞または関係副詞の機能をもつものがある。それを疑似関係詞と呼ぶ。as, than, but がある。

[6-1] as

[6-1-1]制限用法の as。the same, such, as, soと相関的に用いられる。

I have the same difficulty as you (have).(have があると関係代名詞であり、先行詞は difficulty である。また、as が関係節の目的語になっている。have がなくなると前置詞または接続詞である)
私は君と同じ困難を抱えている。

Such girls as he knew were students of girls' schools.(関係代名詞であり、先行詞は一番目の girls である。また、as が関係節の目的語になっている)
彼が知っているような女の子は女子高生だった。

There is as much money as is needed.(関係代名詞であり、先行詞は money である。また、as が関係節の主語になっている)
必要なだけのカネがある。

We are given just so much food as we can keep the breath in our bodies.(関係副詞であり、先行詞は food である。また、as が関係節の副詞句になっている)
私たちはやっと生きていけるだけの食物しか与えられていない。

[6-1-2]非制限用法の as。非制限用法の which と同様に名詞句だけでなく、形容詞句、副詞句、動詞句、節、文、それらの内容を先行詞としうる。

He was absent, /as/which/ is often the case.(前節を先行詞とする)
よくあることだが、彼は欠席していた。

As was expected, he did not turn up.(後節を先行詞とする)
予想通り、彼は現れなかった。

She, as so often occurred, lost her patience.(前後の節を先行詞とする)
彼女は、よくあることだったが、我慢できなかった。

Justice is the first virtue of social institution, as trueth is of systems of thought.(the first virtue が先行詞)
真理が思考体系の第一の美徳であるように正義は社会制度のそれである。

[6-1-2-1] which が先行詞の後だけに来るのに対して、as は上の例文のように節を先行詞とする場合、その節の前、中、後に可能である。

[6-2] than

There were more applicants than was expected.(関係代名詞であり、先行詞は applicants である。また、than が関係節の主語になっている)
志願者は予想以上に多かった。

"Your answer does not deserve any consideration." "It does no more than your question deserves."(関係代名詞であり、先行詞 consideration を含む。また、than が関係節の目的語になっている)
「君の答えは考慮に値しない」「君の質問が考慮に値しないのと同様だよ」

[6-3] but。否定語を含む先行詞を受けて、/who/that/ - not - の意味をもつ。

There are few of us /but/who do not/ admire his courage.
私たちのうち彼の勇気を讃えない者はほとんどいない。

[7]制限用法と非制限用法

[7-1]それぞれの特徴

[7-1-1]制限用法は、あらかじめ先行詞を限定する。それに対して、非制限用法は後になって先行詞を説明する。
その結果、以下のような違いが出て来る。

①He has two [sons who became teachers].(制限用法)
彼には教師になった息子が二人いる。

②He has [two sons, who became teachers].(非制限用法)
彼には息子が二人おり、二人とも教師になった。

①では息子は二人とは限らない。教師でない息子がいるかもしれない。②では息子は二人だけである。①では関係詞節は sons を修飾し、さらに two がそれらを修飾する、②では関係詞節は two sons を叙述する。

[7-1-2]制限用法は先行詞を限定する機能をもつ。だから、基本的に制限用法では既に限定されている固有名詞などを先行詞とすることができない。固有名詞などの限定されたものを先行詞とするとすれば、さらに限定されたものにするので、the が付く。

I have found that the Paris which I loved was no more than its artistic dimension.
愛していたパリはその芸術的な側面に過ぎなかったことに私は気づいた。

[7-1-3]非制限用法は話し言葉ではほとんど用いられない。話し言葉では、接続詞+代名詞を用いる。

She wanted to marry him, whom she loved.→
She wanted to marry him because she loved him.
彼女は彼と結婚したかった。彼を愛していたから。

He was a writer, whose name few people can remember.→
He was a writer, but few people can remember his name.
彼は作家だったが、その名前を思い出せる人はほとんどいない。

This book, /whose author/the author of which/of which the author/ is a woman of eighty, is very amusing.→
This book is very amusing, though its author is a woman of eighty.
この本の著者は80歳の女性だが、それはとても面白い。

[7-2]非制限用法で用いられない関係詞は what, that, why, how, than, but であり、他はすべて、非制限用法でも用いられる。

[7-3]関係形容詞の which は非制限用法のみであり、制限用法では用いられない。

He was told to apply to the police station, which advice he followed.
彼は警察署に申請するように言われ、その助言に従った。

[7-4]非制限用法で前の文、節、動詞句、それらの内容を指しえる関係詞は、which, as である。他はすべて、名詞句または副詞句を先行詞とする。

He is a gentleman, which his brother is not.(名詞句(補語)を先行詞とする)
彼は紳士だが、弟はそうでない。

She was modest, which he liked young woman to be.(名詞句(補語)を先行詞とする)
彼女は慎み深く、彼は若い女性がそうであるのが好きだった。

The king told her to approach, which she did.(動詞句(to approach)を先行詞とする)
王は彼女に近くに来るよう言い、彼女はそうした。

He failed his exams, which made his father very angry.(前の節を先行詞とする)
彼は試験に落ちた。そのことで彼の父は非常に腹を立てた。

[7-5]非制限用法の which, as では多くの場合、前にコンマが置かれるが、ピリオドが置かれることがある。

He failed his exams. Which made his father very angry.

[8]複合関係詞

[8]通常の関係詞に -ever が付く。「~は何でも、誰でも、いつでも、どこでも…」などの意味をもつ。

複合関係代名詞としては以下があり、以下のように書き換えられる。

whatever → anything that (物)
whoever → anybody who (人)
whichever (of -) → any (of -) that (物・人)

複合関係形容詞としては以下があり、以下のように書き換えられる。

whatever - → any - that (物)
whichever - (of -) → any - (of -) that (物・人)

複合関係副詞としては以下があり、以下のように書き換えられる。

whenever → (前置詞+) any time when (時)
wherever → (前置詞+) any place where (場所)
however → in any way that (方法)

Choose /who(m)ever/anybody who(m)/ you like.(複合関係代名詞、whom は格式体)
誰でも好きな人を選びなさい。

Whoever succeeded him wouldn't have the courage to make such a decision.(複合関係代名詞)
彼を継ぐ誰もそのような決定を下す勇気をもたなかっただろう。

Whoever succeeded him, they wouldn't have the courage to make such a decision.(これは譲歩を表す。後述する)
誰が彼を継いでも、そのような決定を下す勇気をもたなかっただろう。

[8-1] whatever は、関係代名詞として限定されていない「何でも」、関係形容詞として限定されていない「どんな~でも」を意味する。それに対して、whichever は、関係代名詞として限定されているもののうちの「どれでも」、関係形形容詞として限定されているもののうちの「どの~でも」を意味する。whichever は限定されているものを of - で表すしえる。

I'll do /whatever/anything that/ you want.(複合関係代名詞)
何でもして欲しいものをします。

They ate /whatever food/any food that/ they could find.(複合関係形容詞)
彼らは見つかった食べ物は何でも食べた。

Take /whichever seat/any seat that/ you like.(複合関係形容詞)
どの席でも好きなものに座りなさい。

Choose /whichever/any that/ you want.(複合関係代名詞)
どれでも欲しいほうを選びなさい。

[8-2]他の関係副詞と同様に、複合関係副詞は、先行詞だけでなく、前置詞+先行詞を含むことがある。というより前置詞+先行詞を含むのが普通である。

He followed his grandpa /wherever/to any place where/ he went.(複合関係副詞)
彼は祖父が行くところはどこへでもついて行った。

Do it /however/in any way that/ you like.
好きなようにそれをやりなさい。

/Whenever/At any time when/ I came here, it rains! 私がここに来るときはいつも雨が降る。

[8-2]複合関係詞節が副詞節となって譲歩を表すことがある。may を入れるのは古語である。譲歩の意味でも、whatever, whichever は関係代名詞と関係形容詞の両様でありえる。

/Whatever/No matter what/ you (may) do, do it well.(複合関係代名詞)
何をやるにせようまくやりなさい。

/Whatever weather it is/No matter what the weather is like/, we will start tomorrow.(複合関係形容詞)
どんな天気でも、私たちは明日、出発する。

/Whenever/No matter when/ I (may) call on him, he is absent.
私がいつ訪ねても彼は留守だ。

/Wherever/No matter where/ you go, you'll find Coca-Cola.
どこへ行ってもコカ・コーラがある。

/However/No matter how/ much he gives her, she wants more.
彼がどんなに与えても彼女はもっと欲しがる。

[8-2-1] whether or not は ever が付くなくても、譲歩を表しえる。whetherever という形はない。

Whether it is testified or not, it is a fact.
立証されようがされまいが、それは事実だ。

[8-2-2] whatever 節の中の主語が抽象的なものであり、whatever がその補語になっている場合、be 動詞が省略されることがある。

Whatever the cause of the significant worsening of U.S.-Russia relations (is), it is certain that China benefits from it.
アメリカとロシアの関係の重大な悪化の原因がなんであれ、それによって中国が得をすることは確かだ。

[9]複雑な関係詞または関係詞節


[9]最後に、一つの文が二個以上の関係詞を含む場合、従属節の要素が関係詞になる場合などについて説明する。いずれにしても、一つの文の中に二個の関係詞があるとき二番目の関係詞は省略できない。

一つの文が二個以上の関係詞を含む場合は、以下の[9-1][9-2]に区別できる。

[9-1]関係詞の二重限定。二番目の関係詞の先行詞は一番目の関係詞の先行詞と一番目の関係節の全体である。

Is there anything you want that you haven't got.(that you haven't got の先行詞は anything you want)
君が欲しいものの中でもっていないものがあるか。

つまり、「欲しいもの」を「もっていないもの」が限定するので、「欲しいものの中でもっていないもの」という意味になり、「もうもっていないものはないだろう」と話者は言いたい。それに対して、

Is there anything you haven't got that you want.

君がもっていないものの中で欲しいものがあるか。

ならば、「もっていなもの」を「欲しいもの」が限定するので、「もっていないものの中で欲しいもの」という意味になり、「もう欲しいものはないだろう」と話者は言いたい。

それらに対して、関係節が単に等位接続される

Is there anything you want and that you haven't got.

では話者の主張がはっきりしない。

[9-2]関係節が単に等位接続される場合

The paper I read everyday and that I find so enjoyable is 'The Herald.'
私が毎日読んでおりとても楽しんでいる新聞は「ヘラルド」です。

[9-3]連鎖関係詞節。関係詞節の中に従属節があり、従属節の中の要素が関係詞になる。結局、関係詞節の中の従属節の要素は従属節の外に出て関係詞になり、さらに関係詞節の外の要素を先行詞とする。

He gave the pen to you, and so you should write with it what you think (that) he wanted you to write.
彼はそのペンを君に与えたのだから、彼が君に書いて欲しいと思っていたと君が思うことをそれで書くべきだ。

You think that he wanted you to write it. の中の it が関係代名詞になったものである。

What he was suggesting was to make bigger, more drastic cuts of nuclear arms, which we knew would take a very long time.
彼が提案していたことはもっと大きな根本的な核兵器の削減であり、それには非常に長い時間がかかることを私たちは知っていた。

We knew that it would take a very long time. の中の it が関係代名詞になったものである。

What you have just told me is going to happen is utterly impossible.
起ころうとしていると君が今私に言ったことは全くありえない。

You have just told me that is is going to happen.の中の it が関係代名詞になったものである。

[9-3-1]連鎖関係詞節でthat節の that は通常、省略される。関係代名詞が that節の主語のときは省略しないといけない。省略しないと、that節の that が関係詞だと誤解される。疑問代名詞についても同様である。

All that I can say is that I know that I did what I believe (×that) was right.
私に言えることは、私が正しいと信じたことを私はしたことを私は知っているということだけだ。

[9-3-2] I /think/hope/am afraid/know/ などが挿入されたものと考えられるかもしれない。だが、それは関係詞が省略されない場合である。関係詞が省略された場合と目的格の関係代名詞が使われた場合は、その考えは成り立たないことがある。例えば、

The man who I thought was a policeman was actually a fraud.
私が警察官だと思っていた男は実際は詐欺師だった。

においては who を省略することができ、

The man I thought was a policeman was actually a fraud.

で、I thought を省略すると、

The man was a policeman was actually a fraud.

となり、文は成り立たない。また、

Even the president /who/whom/ they said knew everything in the administrative power did not know of the project.
行政権の中のすべてのことを知っていると言われていた大統領でさえもその企画のことを知らなかった。

において whom を用いて they said を省略すると、

Even the president whom knew everything in the administrative power did not know of the project.

となり、文は成り立たない。だから、やはり I /think/hope/am afraid/know/ などが挿入されたものと考えることはできない。

[9-4]二つの動詞の目的語が関係代名詞になっていることがある。

I'm sending you a letter that I want you to destroy after reading (it).(it がないとき、関係代名詞が二つの動詞 destroy と read の目的語になっている)
手紙を出しますが読んだ後で破ってください。

We have water that it's best not to drink before boiling (it).(同上)
沸かす前に飲まないほうがよい水がある。

[9-4-1]疑問代名詞について同様のものがある。

Which article did you file without reading?
読まずにファイルに入れたのはどの記事ですか。

[10]関係詞+to不定詞

  疑問詞がto不定詞をとることはよくかるが、関係詞がto不定詞をとることも稀にある。

I know what to do.(疑問詞)
何をするべきかは分かっている。

Meanwhile, those gossipers will have found yet some other newcomer about whom to enthuse.(関係詞代名詞)
そのうち、それらの噂話をしていた人々は、熱狂的に語るべき他の新しい人を見つけているだろう。

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