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強調
[1]一般的な強調の仕方
[1-1]話し言葉での強勢を書き言葉で示す方法。大文字やイタリック体で示す。
Give it to ME.
それを私にくれ。
[1-2]文全体を強調するには。助動詞があるときはそれに強勢を置き、本動詞のみの場合はdoを付けそれに強勢を置く。それに対して、動詞を強調するときは動詞に強勢を置く。
I don't know whether he was at home or not, but I DID phone him yesterday.
彼が家にいたかどうかは知らないが、私が昨日、彼に電話をしたことは確かだ。
I didn't WRITE to him but I PHONED him.
私は彼に手紙を書いたのではなく電話をしたのだ。
[1-3]前文が do not を含み否定文であるときで、後の文が肯定文であることを強調するときは 後の文に do を入れるることがある。
How is that you don't see him but you do hear him?
彼の姿が見えないのに彼の声が聞こえるとはどういうことだ。
[1-4]強化の付加文。前文を強調するために主語と助動詞または be または do を繰り返すことがある。
I am getting fed up, I am.
うんざししてきた。全く。
You've gone mad, you have.
君は狂っている。全く。
[2]強調構文
[2-1]強調構文で強調される語句の品詞または要素で文法的に容認されないものは、動詞句、形容詞句、be動詞の主格補語である名詞句である。それ以外は何でも強調されうる。
You are very tall
あなたはとても背が高い。→
×It's very tall that you are.(形容詞句)
He is a genius.
彼は天才だ。→
×It's a genius that he is.(名詞句でbe動詞の主格補語)
He taught English in a school.
彼はある学校で英語を教えている。→
×It was teach English in a school that he did.(動詞句)
それらに対して、以下は文法的に間違いではない。
It's me that he gave the book.(名詞句で間接目的語)
It's a book that he gave (to) me.(名詞句で直接目的語)
It's to me that he gave the book.(副詞句=前置詞句)
It's me that he gave the book to.(名詞句=前置詞句の中の前置詞の目的語)
It's dark green that we've painted the kitchen.(名詞句で目的格補語であり、主格補語でない)
私たちが台所に塗ったのは濃い緑色だ。
It was a doctor that he eventually become.(名詞句で主格補語だが、be動詞でない)
彼が結局なったのは医者だ。
Who was it who interviewed you?(名詞句(疑問詞)、関係代名詞として that ではなく who が用いられている)
君をインタビューしたのは誰でしたか。
[2-2]強調構文内の動詞の時制の一致。強調構文で主節の動詞の時制は従節の動詞の時制と一致させることが多い。
It /〇was/△is/yesterday that he called her.
彼が彼女に電話をしたのは昨日です。
[2-3]強調構文の強調部分の格。
強調部分は主語 It の補語であるから、主格とするのが文法的である。だが、慣用的に主格補語は目的格となることが多いので、強調構文でも強調部分は目的格となることが多い。
△It is I that am to blame.→
〇It is me that is to blame.
悪いのは私です。
[2-4]強調構文の関係節内の動詞の人称・数の一致。強調部分の人称・数と一致させるのが文法的である。だが、慣用的に三人称とすることが多い。ただし、数は一致する。
△It is I that am to blame.→
〇It is me that is to blame.
悪いのは私です。
〇It is us that are to blame.
×It is us that is to blame.
悪いのは私たちです。
[2-5] that 以外に用いられる関係詞。強調構文で用いられる関係詞は that だけではない。すべてが可能である。特に人の場合、who はよく用いられる。
It is in situations that fall in between two extremes of democracy and autocracy where civil wars are most likely.(一番目の that は単なる関係代名詞であり、二番目の where が強調構文の関係詞である)
内戦がよく起こりえるのは、民主制と独裁制という両極端の中間に位置するような状況である。
[2-6]強調構文の関係詞はすべて省略できる。強調構文では、関係詞が関係代名詞で主語のときでさえも省略されえるので、結局、すべてで省略されえることになる。
It isn't everybody (that) can do that.
誰もがそれをすることができるわけではない。
It is not every girl (that) gets a chance like that.
どの少女もそのような好機を得られるわけではない。
[2-6-1]特に疑問詞のある疑問文では関係詞は省略されることが多い。疑問詞と関係詞があると複雑になるからである。
How is it you are so late?
こんなに遅れたのはどうしてですか。
Why is it you can do nothing?
君が何もできないのは何故ですか。
Which is it you want?
あなたが欲しいのはどれですか。
[2-7]強調構文で it 以外に用いられことがある代名詞。that, those, he, she, they
That was the doctor I was speaking to.
私が話しかけていたのはその医者です。
He was a real genius that invented this.
これを発明したのは本当の天才だ。
[2-8]関係詞節で後置が可能な前置詞は強調構文でも後置することが可能である。
It was not at the lecture but at the party thereafter that he spoke of it.=
It was not the lecture but the party thereafter that he spoke of it at.
彼がそのことを話したのは講義ではなくその後のパーティーでだった。
[2-9]強調構文で「BではなくA」の示し方。
It was John, (and) not Jim, who won the prize.
It was not Jim but John who won the prize.
その賞を獲得したのはジムではなくジョンだ。